がんや健康増進に対する温熱療法
ハイパーサーミアとは、がん細胞が正常な細胞より熱に弱いことを利用した温熱療法(HAT)です。
がん治療に対しては、免疫力の賦活(増強)だけでなく、血行(循環)の改善が、標準治療を行う上で、相乗効果となることが期待できます。がんの種類や病期(ステージ)、行われているまたは予定されている治療内容によって、院長が、温熱療法のプログラムを組んで治療を進める事も重要となります。また、緩和ケアとして、疼痛コントロールや体力増進にも役立ちます。
その他にも、健康増進やアスリートのパフォーマンス向上などの目的に効果が期待できます。
今まではがん治療の補完代替療法がメインでしたが、最近では体質改善による健康増進にも期待できることがわかってきました。
温水を用いたこの全身温熱療法は、循環や代謝を大きく改善させ、繰り返すことで、体質改善や免疫力の増強といった変化を得ることが可能となります。
個人差はありますが、一定時間内に1.5~3.0℃ほどの体温上昇が得られます。効率的に体温上昇を導くことで、短時間、そして短期間に、効果を得られることが特徴です。
当院では、院長が主治医として携わった、4年間で延施術数約2,500回、100人以上の患者さんに対する温熱療法を行った経験値の高さを最大限に活かした治療の提供をいたします。
更年期障害や妊活への可能性
◆妊娠を目指す女性へのプレコンセプションケア
従来は、がん治療の代替補完的な役割としての温熱療法が主流でしたが、健常人にも広く活用が期待され、特に最近では、妊活や不妊治療のプレコンセプション、PMSの改善など、女性に対する治療に役立てられるものと考えております。
コンセプション(Conception)は受胎、つまりおなかの中に新しい命を授かることをいいます。最近では、将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合う事、「プレコンセプションケア(Preconception care)」の重要性が問われています。
代謝や循環の低下やホルモン周期の影響で、冷え性や体調不良を自覚する女性は少なくありません。またそうしたコンディションの改善は、妊活や不妊症に重要なプレコンセプションケアの概念にもつながります。
◆更年期障害
更年期障害の治療は様々です。標準的な治療であるホルモン補充療法は、副作用や血栓塞栓症、一部乳癌のリスクなどの心配があります。また、漢方やサプリメントなどを用いても症状が遷延することが少なくありません。温熱療法は、血行障害の改善、代謝、ホルモンバランス、自律神経のバランスの改善を行い、症状改善を図ります。治療抵抗性の更年期障害でお悩みの方にお勧めです。
治療方法
当院で行う温熱療法は、温水を用いた全身温熱療法です。
専用の温熱療法の器具を使用してお湯の中に入り、深部体温を1.5~2.5度上昇させる治療法となります。
その目標温度は治療目的や個人のコンディションによって設定されます。深部体温として、細く軟らかい温度測定用プローブを用いて、直腸から測定いたします(以下直腸温)。
直腸温とお湯の温度は一定の温度差で設定されており、直腸音が上がるとお湯の温度も平行して上昇するシステムとなっており、直腸温が目標温度に上がるまでゆっくりと水温を上昇させます。
治療目的により施術方法や、頻度も変わることがありますが、お勧めしている方法として、最初は体質改善のため週2回程度施術を行います。施術による効果、または疲労度など、体への負荷の程度を確認し、またライフスタイルなどに合わせて、その治療内容や頻度を調整しながら、成果が出るように一人ひとりに合わせながら治療を進めていきます。
適応検査
この治療を始めるにあたり、治療方針を決める目的、および患者様には、この治療を継続的に進められるかどうかを判断していただく目的で、適応検査というものを設けております。ここでは、治療評価に必要と考えられる検査だけでなく、実際の温熱療法(HAT)を2回行うことで、それぞれの個体差に合わせた治療方針を決めていきます。
また患者様においては、その適応検査の体験を基に、本人の意思確認をしながら、その後の温熱療法(HAT)本施術へ進むかどうかを判断していただきます。この適応検査では、治療方針と方法が決まり、それに伴って、治療費も決まります。
疾患により、検査項目や施術における指標が違うことから、治療費にも差が生じます。
また、治療時間の短い方と長い方で治療費が異なります。治療のコースは4回を1クールとし、クールごとに、治療方針の見直しが必要となることが予想されますが、その時点で、治療時間が変われば、治療費が変更となります。治療費につきましては、別のページを参照してください。分かりにくい点もあるかと思いますので、当院での療法説明の際にもご説明いたします。また、適応検査をお受けになり、自分には合わないと判断された方は、その時点で終了となります。
体温の上がり方や、この治療の感じ方には個人差も多く、実際に施術をお受けになり、判断するという事が重要と考えております。
体温を2度上げることによる効果
体温を上げることを繰り返すことにより全身の循環、代謝の改善や免疫力が上がり、体質改善につながります。また、がんになっても負けない免疫力をつくることができ、がんの様々なステージにおいて、がん標準治療をサポートできうる治療として、がん治療に対する相乗効果が期待できます。
院内検査
- 自律神経(ハートレーター)
- 採血による酸化ストレスおよび抗酸化力検査
- リンパ球数
外注検査やサプリメント、自費治療薬
- 腫瘍マーカー等(SRL社他)
- 免疫力検査(健康ライフサイエンス社他)
- アディポネクチン
- サプリメント
- セラクルミン(セラバリューズ社)
- CoQ10他
- AGAやED治療薬
問診表
全身温熱療法(HAT)料金表
※全て税別表示
HATは全身温熱療法(Hyperthermia Aqua Therapy)を意味します。
更年期障害や慢性疾患など
個別カウンセリング | 10,000 |
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個別カウンセリング(再診等) | 15分以内 | 2,000 |
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30分まで | 5,000 | |
45分まで | 7,500 |
HATの概要説明、医師によるカウンセリング、施設案内
がん治療目的
適応検査 | 50,000 |
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診察、血液検査、HAT施術(2回までで期限は1ヵ月以内)、検査結果報告及び治療計画
内容 | 料金 | |
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HAT施術 | コース1 (1クール) | 160,000 |
コース2 (2クール) | 280,000 | |
コース3 (3クール) | 400,000 | |
継続治療(1回毎) | 30,000 |
1クールは4回単位となります。コースとは、治療目的によりクール数がことなり、コースの最後に、採血等の検査を行い、評価を行います。治療開始後のコースの変更も可能です。例えば、コース1でスタートし、体に合うと感じられ、コース2に変更するなど。また、施術時間は60分を想定しており、治療費もその治療時間が15分延長するごとに基の施術料金に対して¥5,000/15分毎の課金となります。
時間制HAT施術 | コース1 (1クール) | 140,000 |
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コース2 (2クール) | 240,000 | |
コース3 (3クール) | 340,000 | |
継続治療(1回毎) | 25,000 |
目標温度到達までが短く30分ないし35分で体温が昇温し、治療時間が45分以内で終了する場合が対象となります。以下は、通常施術同様、1クールは4回単位となります。コースとは、治療目的によりクール数がことなり、コースの最後に、採血等の検査を行い、評価を行います。治療開始後のコースの変更も可能です。
がん治療以外の疾患、がん再発予防、健康増進・予防医療、アスリート等
適応検査 | 40,000 |
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診察、血液検査、HAT施術(2回までで期限は1ヵ月以内)、検査結果報告及び治療計画
HAT施術 | 1クール | 100,000 |
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継続治療(1回毎) | 20,000 |
1クールは4回単位となります。コースとは、治療目的によりクール数がことなり、コースの最後に、採血等の検査を行い、評価を行います。治療開始後のコースの変更も可能です。例えば、コース1でスタートし、体に合うと感じられ、コース2に変更するなど。
時間制HAT施術 | 1クール | 80,000 |
---|---|---|
継続治療(1回毎) | 15,000 |
目標温度到達までが短く30分ないし35分で体温が昇温し、治療時間が45分以内で終了する場合が対象となります。以下は、通常施術同様、1クールは4回単位となります。コースとは、治療目的によりクール数がことなり、コースの最後に、採血等の検査を行い、評価を行います。治療開始後のコースの変更も可能です。